the heiz『HEY HO GO JOHNNY GO』楽曲解説5 〜SHUT UP AND DRINK PART.2

この曲は実はボツ曲だったんです。そしてPart.2の名を冠してますが、実はオリジナルバージョン。2010年に発表した 「SHUT UP AND DRINK(*)」の方が実はその後作った曲なんです。ややこしいですね。

*2010年のアルバム『LOUD, FAST & OUT OF CONTROL』に収録。現在廃盤。

<前回の記事はこちら>

今回発表となったPart.2
実はこちらの方が新しい曲(2010年発表)

収録の経緯

淡々とまるでダンスミュージックのように、クールにフレーズを繰り返す、抑揚もない、そんなロックもかっこいいですよね。僕の大好きなラモーンズもアルバム内では硬派な曲がたくさんあります。そんな硬派な曲を作ろうと思い、2010年the heizでのセッションで出来あがったのがこの曲です。

タイトルと歌詞は、the heizのホーム、Las Vegasにある『DOUBLE DOWN SALOON』のステージ横にでっかく書いてある「SHUT UP and DRINK」=「黙って飲め』というフレーズ。パンクロック専門箱なのに黙って飲めるハズがない。ヒネリの効いたキーワードですよね。これを歌にしたいと思ったんですよ。愛を込めて。

セッションでは今回のバージョン(Part2の方)がパッと出来たんですね。クールにフレーズを繰り返して、抑揚もなく、狙い通りっちゃ狙い通りなんですが、なぜかコミカル。笑 プレイバックを聴いて、皆で笑ってしまいました。流石に、これはアートすぎるだろうと、そう判断しガレージパンク風のバージョンを新たに作りそちらの方を発表したんです。

ただ月日が経つにつれ、どうも忘れられない。たまに思い出すのはオリジナルバージョン。メンバーと話しても皆覚えてる。やっぱり良い曲なんじゃね?ということになり、12年の歳月を経て、ようやく収録する運びとなりました。

アレンジとレコーディング

繰り返しの回数や、エンディングの転調などを、テキトーにアレンジ。アレンジ所要時間は多分10分くらいでしょうか。レコーディングは一発録りでカラオケを録音。キムさんのボーカルはあと入れです。この曲に関してはギターも一発録りバージョンを使用してます。
今思い出したんですけど、このアルバムのギターは可能な限り一本にしています。ライブと音源の差をできるだけ無くしたいという狙いですね。通常のロックサウンドはギターを左右でそれぞれ弾いてステレオにしてますよね。ところが「ラモーンズ」のライブ盤『IT’S ALIVE』は、ギターが一本センターに定位してるのに、なんだか左右の広がりがあってカッコいいんです。このアルバムを参考にサウンドメイクしてみましたがいかがでしょうか。それにしてもジョニー・ラモーンのギターの音はカッコ良すぎます。

かなり聴きこんだ愛聴アルバム。絶対的にオススメ。

所感とあとがき

既に発表したバージョンと聴き比べてみると、今回発表したPart.2(オリジナルバージョン)の方が楽曲に悪ふざけ感があって良いです。笑 自然と出来ちゃった偶然の中には、その時その時の必然が織り込まれている。そんな気がしてなりません。

今後も世間体や他人の目、自分が自分を定義するイメージ、それらを取っ払った上で、純粋に楽曲を制作・発表しようと感じさせてくれる1曲です。

↓アルバムは各種音楽配信サービスで聴けます♪

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