FALCON『Walking by Myself』アルバムプロデュースの裏話シリーズ
さて、最初にFALCONさんから送られてきたのが、こちらの3曲。
- お.ま.え.に…
- CANDY BLUES
- 名もなき詩
どれもミディアムテンポの曲なので、マキシシングル、ミニアルバムあたりを狙うとなると、やっぱりビートの効いた曲が欲しいと感じて、FALCONさんにオファ。それで彼から提案されたのが、「恋するロンサムデイ」のセルフカバー。
ちょっと聴き比べてみてください。
この曲は2015年に、The Blue’Zのアルバム「Nothing But a Blues」で発表された曲で。本人曰く、「曲作ってすぐに録っちゃった曲だから、もうちょっと良くなるんじゃないかな?ネオロカ風にするとか。」とのこと。昔FALCONさんと会話した時、「ツアーに行く時、何かしらお土産を持ってきたいんだよね」と言ってたことを思い出しましたね。お土産とは新曲とかニューアルバムとかのことで。あと「曲は作ったらスグ録っちゃうんだ」と。「音源よりもLIVEが良いって思って欲しいから、時間をかけて曲を育てるのはレコーディングの後」と言ってましたね。FALCONさんはまさに現場タイプのアーティストですね〜
リアレンジについて
アレンジについては、「BPMを上げて、スラップベースと、ディレイを大袈裟にかけたギターでネオロカにする」ところまではスグに出来たんですが、それだけだと「ちょっとサウンド変えてみました〜♪」だけになっちゃうなぁと。。次の一手を思い悩んでいたところ、Co-Producerのアサコ・ジャパンさんが、
”Jive, Jump & Wail”は1956年リリース、ルイ・プリマ(Louis Prima)のジャズ・スウィングの名曲でして。僕が初めて知ったのは1998年にリリースされた、Brian Setzer Orchestraのバージョンです。ほぼ良い音で完コピしただけっぽいですけど、やたらとカッコ良く仕上がっていて、これが入ってるアルバム「The Dirty Boogie」は何度も聴きましたね〜。特に印象的なのは「抜きサビ」。作曲する時、「サビに関してはキーも音圧もとにかく高めにしよう」と頑張ってた昔の自分には衝撃的でした。また別のブログでも書きたいんですが、EDMがサビでリズムを抜くところなんか、まさにこれですもんね。(EDMはロックンロールみたいで大好きです。)
さて、「抜きサビ」まで決まりました。
もう一つの悩みはブラスとネオロカ感でしたよね。これは先に決めていたアルバムコンセプト「FALCONさんの青春時代ど真ん中の音楽にする」からヒントを得ました。「ジャパロカにしよう」と。アングラじゃなくてメインストリームの方ですね。今更「ヒルビリー・バップス」とか聴いて、「ブラス入ってるし、これなら行ける!」となりました。
ブラスのアレンジについては自分が大まかに作ったものを、元吹奏楽部アサコさんの指導の元、丁寧にリアリティを足していった感じですね。
エレキギターのディレイは、今までテープエコー風プラグインでモノラルでかけていたんですが、今回はアナログディレイ風プラグインで、ステレオディレイにしてみたんですね。これがとても良かったなぁと。ま定番プラグインですが、紹介しときますね。WAVESの H-DELAYというやつです。
↓アルバムは各種音楽配信サービスで聴けます♪
Shak Keijiプロデュースについてもう少し知りたい